森下正明によって献名を受けたアリ

献名を受けたアリを紹介しています。

※掲載の写真は日本産アリ類画像データベースの画像を利用させていただいています。

 

キバオレウロコアリ Pyramica morisitai (Ogata & Onoyama, 1998)

体長1 mm強、体色は褐色がかった黄色、大あごは長く頭盾前縁からの長さは頭盾の長さとほぼ同じで特異な形をしている。
大あごの背面は先端から約1/3のところで背方に角ばり、側方から見て約120度の角度をつくり、角ばった部分より先端部の背面は側方から見て少しへこみ、背方から見て閉じた両大あごの内側には隙間がある。
これまで、採集例は2例しかない。
やや開けた環境の石下で見いだされている。
キバオレウロコアリ

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モリシタカギバラアリ Proceratium morisitai ( Onoyama & Yoshimura, 2002)

体長3〜3.5 mm。体色は赤褐色で「イトウカギバラアリ」に類似するが、額隆起縁は前種に比べより狭く、より垂直に近い角度で張り出している。
腹柄節背面前方の突起が顕著で、背方から見るとこの左右の突起間の縁どりは黒化している。
腹柄節前方部は側方から見ると頂部にかけてより急峻に上がる。腹柄節下部突起も一般に前種に比べ大きく、先端は鋭くとがる(ただし変異がある)。
Onoyama, K. & Yoshimura (2002)により記載されたかつてのP. sp. 4(日本蟻類研究会,1988)に相当する。
従来の報告でイトウカギバラアリとされているものは本種と混同されている場合が含まれていると思われる。
キバオレウロコアリ

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モリシタケアリLasius (Dendrolasius) capitatus (Kusnetzov-Ugamsky, 1928)

働きアリの体長4.5 mm、漆黒色。腹柄節は、側方から見て逆V字型、本亜属の他の種よりも高く0.6 mm以上の高さ。
前方から見て腹柄節の側縁はほぼ平行で背縁中央部はへこむ。雌アリの触角柄節に立毛はなく、短い伏毛でおおわれる。
中胸背板はわずかに立毛が見られる程度で明瞭な毛はない。
腹柄節は逆V字型。
キバオレウロコアリ

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京都大学名誉教授
森下正明 研究記念財団
論文収蔵室・資料室